2018年5月16日水曜日

2013年5月のバーナンキ・ショック

高金利通貨を利用したFXのスワップポイント収入で生活しようという目論見の実現に向けて為替について勉強してみる。

2013年5月22日に行われたアメリカの議会証言で、当時のFRBバーナンキ議長が「景気が持続的に改善すれば、量的緩和を縮小する」ことを示唆した。この結果米国の長期金利が給湯。日米の株価が急落、市場はリスクオフの流れとなった。

さらに翌月6月18日19日に行われた米FOMC(連邦公開市場委員会)の記者会見でバーナンキ議長は、「年内にも長期債買い入れペースを減額することが適切であると予想しており、その後の経済指標が我々の現在の見通しと整合的であれば、蘭園前半まで買い入れ減額を続け、来年半ばには終了するだろう。」と、2014年中に量的緩和を終了する可能性を示唆した。

バーナンキ議長によるこの具体的なスケジュール提示がサプライズとなり、リスクマネーが米国に還流することとなった。

この結果、新興国通貨が対米ドルで大幅に下落した。

この市場の混乱が「バーナンキ・ショック」と呼ばれている。

バーナンキ・ショックの時に通貨売りのターゲットとされたのは、

  • ブラジル
  • インド
  • インドネシア
  • 南アフリカ
  • トルコ

の5カ国。

フラジャイル・ファイブ(Fragile Five)と呼ばれるようになる。

この5カ国の共通点は、

  • 経常赤字国
  • 外貨準備が少ない
  • 高インフレ

経常赤字を海外投資家による国債への凍死資金でファイナンス(資金調達)しているため、海外勢の資金の引き上げが国債価格や通貨の下落となる。

リスクオンの流れになると新興国通貨は上昇する。

リスクオフの流れになると新興国通貨は下落する。

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